※台湾在住者向けの場所※
こんにちは! たまごです。
今日は、先日行ってきた新北市立のアニメーション館のご紹介をしたいと思います。
アニメーションや映像に興味のある方や、10歳以下のお子さんにピッタリの場所です。
施設の構成
「府中15 」と呼ばれる施設は、大きく3つ・・・アニメーション館(動漫故事館)、映画館、カフェに分かれます。
今日ご紹介するのは、主にアニメーション館(動漫故事館)になります。
建物の歴史
元々は板橋市役所の多目的文教館があった場所となります。
行政の単位が新北市となり、建物が改装されることになったとき、新北市の文化局の管轄となり、ドキュメンタリー映画・アニメーション館というテーマを持った施設に生まれ変わったそうです。
まず2011年12月に映画館部分の公開が始まり、その後アニメーション館が公開されたとのこと。(府中15パンフレット、公式 Facebook)
いざ入館
7階のオフィス以外、1階から8階まで、すべて市民のために開放されています。もちろん新北市民でない方も、誰でも見学できます。入場は無料です。
地下一階は映画館で、毎月異なる映画が放映されています。鑑賞料は20台湾ドルです。
先日行ったときは、コロナウイルス対策のため、氏名・身分証番号 or 統一番号・電話番号を用紙に記入してからの入場となっていました。
この、氏名・身分証番号/(居留証の統一番号)、電話番号は、先日見学した林家花園や、新北市図書館でも必ず申告するようになっています(2020年8月現在)。番号を覚えていない方は、入り口でサッとかけるように準備しておくと良いと思います!
マスクも必要ですので、忘れずに準備してきてくださいね!
2階常設展〜児童向けアニメーションの学びの場
アニメーション館の建物の一階は受付とカフェとなっています。カフェは向かいの建物のように見えますが、実は同じ建物の一部なんですね。一階部分の構造が独特なので、ちょっと迷いやすいです(笑)
今日はアニメーション館メインで見るということで、カフェをスルーしさっそく2階に上がってみます。エレベーターもありますが、健康な方は入り口右手の階段から行ってもokです。
2階は10歳以下のお子さん対象の、アニメ学習コーナーがメインとなっています。アニメが動いて見える仕組みを分かりやすく説明しています。
ミニ映画コーナー
2階展示室の一番奥の方で、子ども向けアニメ映画が放映されています。私たちが行った当日は可愛らしいパペットアニメが放映されていました。同じ日の別の時間帯には『ムーミン 南の海で楽しいバカンス』が放映されたようです。
しかし、見ているのは全員大人…。
お子さん達をアニメーション教育コーナーで遊ばせて、自分たちは冷房にあたって涼みながらボーッとアニメを見ているといった感じでした(笑)
3階〜5階 特別展示室
8月末に行ったときは、3・4階の2つのフロアがミレーの絵画を使った展示、5回のフロアが、お子さん用の企画展&ワークショップエリアとなっていました。
3・4階「ミレー展」(ミレーの絵画で遊ぶ展示会)(終了)
ミレー展とはいっても、絵画は全部レプリカです。入場したときは、「一体こんなにレプリカを並べてどうしようって言うのかしら?」と思ってしまったのですが(失礼ですね、私…)
しかし、部屋の何ヶ所かに目をやると、タブレット端末が置かれているのですよ。持ち上げて絵画の方に向けて見ると、なんと!絵が動き出す、という仕組みなんですねー!遊び心があります!
府中15のマスコットをポイポイ投げる女性。 府中15のマスコットをポイポイ投げる女性。 元の絵画。
絵画鑑賞って、静止画をひたすら見つめて、その色の鮮やかさ・配色だったり、構図だったりを楽しむ方が多いんじゃないでしょうか?
でもこのタブレットのおかげで、「写生してるときは、動く人間だったんだよなぁ…」と、当たり前のことに気づかされました。さらに、さっきの絵が動いたもんで、「あっちの絵も動くかもしれない」と思うようになっていました。
残念ながら動くのは一部の絵だけだったのですが、「動くかもしれない」「どこがどう動くかな」「動かしてみたい」という気持ちにさせることこそ、作った方の狙いだったんじゃないかと思います。絵を見に来た人たちの見方、見る思いを変える、という点で大成功だと思います。前衛アートですね。新北市、地味にアーティスティックです。
おもしろい仕掛けももちろん良かったのですが、いい感じにクーラーが効いていて、チェロの独奏がずっとかかっていて、いるだけで心地よく快適な空間でした。
こちらの企画展は残念ながらすでに期間が終了してしまったのですが、今後もこうした体験型の展覧会が開かれる可能性はあると思います。ご興味のある方は府中15のホームページをチェックしてみてくださいね。
5階 「点線面」展(絵本で芸術を楽しもう+親子ワークショップ)(2020年12月31日まで開催)
創作のヒントとなるような展示と、スパンコールなどの材料が準備されています。これを自由に使って、作業コーナーで のりやはさみを使って好きなものを作ったり、絵を書いたりすることができます。
できた作品はバインダーにはさんで飾ることもできるようですが、みんな持ち帰っているみたいでした。せっかくですから記念に持って帰りたいですよね!
休日DIY講座も開かれているので、ご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。府中15 休日DIY講座
台湾は日本ほど美術展がなく、子どもたちが美に触れる機会が少ないんじゃないかな?と思っていたので、こういう創作の場があるのはいいと思います。小さい頃からさまざまな絵本・絵画・映像作品に触れることは、子どもさん一人ひとりの感性を高めると思います。
私は子どもがいませんが、もしいたらこういう創造的な活動はどんどんやらせたいです。
うちの夫は高雄出身の台湾人なのですが、服とか持ち物はセンスのかけらもないので、そういう子に育ってほしくないんです(笑)。小さい頃から美に触れる機会が多ければ、いろいろな芸術品に感動する機会も増えるだろうし、夫のように、偽ブランドの服をギャグでも何でもなく、無頓着に着たりするようなことはないんじゃないかと思います…(^_^;)
6階 催事場
6階では時折イベントが開催されています。不定期のようですので、気になる方は府中15のホームページで今開催されているイベントがあるか、チェックしてみてくださいね。
7階 オフィス
7階は職員さんのオフィスとして使用されています。
8階 メディア閲覧室
8階は図書室のようになっています。書籍やDVDは閲覧できますが、貸し出しは禁止です。
蔵書は、コミックスや映画の美術の本など、マンガ・アニメ、映画関連が中心です。数は多くはないのですが、テーマがハッキリしているので、映像に興味のある人は来たらきっと楽しいと思います。
DVDは、身分証を提示すれば鑑賞できます。3人以上の個人的のグループであれば、閲覧コーナーの大きいスクリーンを借りて映画などを観ることができます。
謎の形のオブジェが皆のわくわく感を引き出します。
DVDは、もちろんアニメも多かったのですが、中には戦争による難民のドキュメンタリーもあって驚きました。小さい施設ながら、バラエティに富んだ内容になっています。
台湾人監督 Daw-ming LEE『Beyond the Killing Fields』
カウンターには、新北市の芸術関連の施設のパンフレットがあります。美術展や演劇の紹介が多いです。
カウンターの様子
パンフレットの他に、施設の名刺カードがありました。新北市の見どころが名刺サイズのカード各一枚に一か所紹介されているカードです。簡単に、所在地などが書かれています。英語で書かれているので、外国人向けだとは思うのですが、どのタイミングで使うカードなのかわかりません(笑)。でも絵も綺麗だし、質感もツルツルしていて、触っているだけでも気分がいいです(笑)何枚かもらってきてしまいました。
内装も綺麗で快適で、つい長居してしまうフロアです。
メディア閲覧フロアの使い方
壁にメディア閲覧フロアの使い方が貼り出されています。普通の国立/市立図書館とは使い方が少し違うので、載せておきます。
- いずれのメディア—書籍、DVDなど—も、貸し出しは禁止です。(ここだけで楽しんでくださいね!)
- 映画鑑賞コーナーは、個人のグループ向けです。会社などの団体向けには貸していません。
- 土日祝日は、1グループにつき映画は一本までです。
- 映画鑑賞コーナーの使用には身分証明書の提示が必要です。身分証一枚につき、一本だけ借りられます。
- 映画鑑賞コーナーは、3人以上8人以下で借りられます。10歳以下のお子さんがいる場合は必ず大人の人が同伴してください。
- 自分の本屋パソコンを持ち込んで勉強/作業したり、私物で場所取りをしたりするのは禁止です。(一般的な図書館とは違い、あくまでここにある書籍・DVDメディアを楽しむための場です)
- 書籍は自由に閲覧できます。閲覧後は自分で元の場所に戻してください。
- 私物で場所取りをするのは禁止です。紛失しても責任は負えません。
- 飲食、ペットの同伴、ソファに寝そべるのは禁止です。
- 以上の規則は変更となることがあります。
まとめ
以上、府中駅出てすぐの、アニメ・映像関連の施設府中15のご紹介でした。お子さんがいる方はもちろん、アニメや映像が好きな方は十分楽しめると思います。
企画展では、正統派美術館ではあまりできないちょっと変わったアート体験もできます。建物も綺麗で空調も快適ですし、行くだけでリフレッシュになります。お近くにお越しの際ぜひ立ち寄ってみてくださいね!
施設情報
府中15 新北市動漫故事館https://www.fuzhong15.ntpc.gov.tw
所在地:新北市板橋區府中路15號
電話:02-29683600 (内線番号:9)
入場料:無料
※地下一階の映画館は20元です。(200元じゃなく20元。安い!)
駅から激近なのですが、それのことが、かえって場所をわかりにくくしているようです。
必ず府中駅の2番出口から出てください。1番出口の利用者が圧倒的に多いですが、安心してください、2番出口で合っています。エスカレーターは2番出口にもあります。
2番出口を出たら右に振り返ってください。商店街に続く歩道橋がありますが、歩道橋の下をくぐったところ右手にU-Bikeが、左手に府中15 のキャラクター:1お兄ちゃんと5くんが見えてきます。15兄弟がいるところはカフェで、アニメーション館&映画館はキャラクターに向かって右側の部分です。
アニメーション館は入り口もわかりにくいですが、建物の1階部分が二股に分かれて路地のようになっています。写真の矢印の部分です。そこを入って右手側が、アニメーション館と映画館の入り口です。
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