こんにちは、たまごです。台湾自体には2015年の年末から住んでいるのですが、2019年末に新北市の三重区から板橋区に引っ越してきました。
今まで新北市では中和区・三重区に住んだことがありますが、その中で今の板橋区が一番住み心地がいいです。日本からのお客さんでも、板橋に常宿を持つ方もいます。今日はそんな板橋区がどんなところなのか、その一部をみなさんにご紹介したいと思います!
メリット
台湾新幹線・電車・高速バスの駅が近い!
最大のメリットは交通が便利なことです!
この前Twitterで、東京都内の駅の印象になぞらえて、「台北駅が東京駅なら、板橋駅は立川駅」と言っている人がいました。なるほど、多摩地区の大きな駅って言う感じですもんね、うまい!と思いました。でも、もしかしたらこの台湾の板橋駅、立川駅より便利かもしれません。だってとっても速くて便利な新幹線に乗れちゃうんですもの!
板橋駅には新幹線こと台湾高鉄の駅があります。この他に、一般の地上の電車の駅(台鐵)もあります。もちろん高速バス乗り場も駅のすぐそばにあります。台湾国内出張が多い方や旅行好きの方にはピッタリです。
私は国内出張もあるのですが、夫が高雄出身で、旧正月や大事な家族行事の時にはしゅうとの実家のある花蓮に行かなければなりません。ですので年に何度も新幹線や長距離の電車に乗ります。出発の日も朝ギリギリまで寝ていられるし、帰りぐったりしていても、新幹線や電車の駅から徒歩で帰れちゃうので、とても便利です。
もちろんMRTもあります!板南線に加えて、2020年2月より環状線の一部が開通し、それまでMRT移動だと迂回が必要だった板橋区と中和区もMRTでつながり、ますます便利になりました。
そして、今はまだコロナで飛行機に乗れませんが、桃園空港へ行くときも、MRT板橋駅から地下鉄の北門駅までは15分足らず、北門駅から桃園空港MRTの台北駅までは地下道からのアクセスでとてもスムーズです。VIVA板橋!
駅の構内も、台北駅よりも広々とした設計になっていて、歩いていて気分が良いです。高鉄の板橋駅は、台湾新幹線開発ストーリーのドラマ版『路』でも使われていましたね!
デパートが徒歩圏・ショッピングモールも近い
板橋駅からすぐそばに「Mega City (大遠百)」や「誠品生活新板店」があり、そこからもう5分ほど歩くとまた「遠東百貨板橋区中山店」Mega City (大遠百)の小さい版のデパートがあります。ちょっと小さいので”大遠百”ではなく”小遠百”と呼ばれたりしています。板橋駅の隣の駅・府中駅から3分ほどのところには小さい誠品、「誠品生活板橋店」があります。
以下は私の独断による各デパートのダイジェストです。
※この記事の最後にGoogle mapsを貼っておきます。よろしければご活用ください。
●「Mega City (大遠百)」・・・鼎泰豊、ユニクロ、GU、無印、JINSなどが入っています。メガネっ子は特にJINSが近くにあるとすぐに調整してもらえて便利です!
※ちなみにメガネは府中駅前のオンデーズ路面店でも買えます!
●「遠東百貨板橋区中山店」・・・地下一階に無印良品、地上5階にくら寿司が入っています。2021年秋にはニトリも入りました。11階においしいベジタリアンビュッフェ「果然匯 板橋店」※が入っています!
※果然匯 おいしくて、ベジタリアンだということを忘れるくらいとても工夫されている料理の数々…。料金も438元からと、現地採用の私たちにもそんなに高くもなく(笑)、おすすめです!
●「誠品生活板橋店」・・・地下一階にダイソーや火鍋の築間が、上の階には上島珈琲が入っています。
※ダイソーは誠品に入っているものよりももっと大きいのが府中駅の西側にもあります。4階建てで、全棟全てダイソーですので、必要な方はそちらもどうぞ。
番外編:グローバルモール(中和区になりますが…)
よく同僚が中和区と板橋区を間違えるんですが、二つの区は隣り合っていて、ちょっとだけ似た感じの雰囲気のところもあります。MRT環状線が通ってからはもっと近くなりました。
住んでいるところにもよりますが、板橋区から2〜3キロのところにグローバルモールというショッピングモールもあり、とても便利です。中には日系だとニトリ、無印、カルディ、大戸屋、スシロー、が入っています。ショッピングエリア以外に上層階に映画館も入っています。
この前ニトリで1500元でマッサージ機を手に入れました!背中用の小さいマッサージ機って、台湾のネットで見ると3000元くらいかそれ以上するのですが、どれもイマイチ気に入らなくて買う気になれなかったんですよね…。やっぱり日系は痒いところに手が届きます!
図書館がキレイ
府中駅から亜東医院駅の間に新北市図書館総館があります。新北市の図書館は市内にいくつもあるのですが、ここの図書館はとてもキレイで、外から見た感じも清潔感があります。中はとても、というか異様なくらい静かで、みなさん読書や勉強に励んでいます。
図書館ってコーヒーとか飲み物を飲みながら勉強できないところが難点だと個人的に思っているのですが(図書館だから飲食禁止は当然なのですが)、なんとこの図書館は、一階にルイーザコーヒー(Louisa Coffee)が入っているんです!
借りたい本さえ借りてしまえば、あとはここでコーヒーを飲みながら色々できちゃいます…!借りた本はくれぐれも汚さないように、注意しましょうね!
日系チェーン店も多い
好きで台湾に来たとはいえ、やっぱりたまに食べたくなる日本のもの…。かといって一人暮らしや、うちのように夫婦だけだと、わざわざ日本食用の調味料や材料を買い集めると高くついちゃう上にかさばるんですよね!
というわけで突然日本の定食が食べたくなったりした時、やっぱり日系のお店が近くにあると気持ちに余裕が生まれます。台北市内なら割とたくさんあるのですが、新北市でこんなに日系のお店があるのって板橋くらいじゃないでしょうか?
前住んでいた三重区の部屋の近くにはCoCo壱番屋と吉野家、モスバーガーはあったのですが、思い浮かぶのはその3軒くらい。
でも今の板橋区にはくら寿司、やよい軒、大戸屋、和食えん、藍屋、海老そば一幻、吉野家、すき家、サイゼリヤ、モスバーガー、などなどたくさんあります。(←2021年12月更新)
しっかり夜市もある
デパートやチェーン店でいっぱいの板橋区の駅前ですが、ちょっと歩くと昔ながらの市場や夜市もあります!
有名なのは府中駅から徒歩約10分の湳雅夜市です。駅前の様子とは打って変わって、コテコテの台湾スタイルに浸れます(笑)
気分や体調に合わせてその日食べたいものを手軽に選べるのが楽しいですね!
台北市内より広々とした空間
駅の紹介の部分とちょっと重複してしまいますが、駅の構内も広々とした設計で、カフェやレストランも、台北市内によくあるようなギュウギュウのところは少ないです。荷物が多めの人、ちょっとわがままボディの人にも優しいお店が多いのがうれしいですね。
その他
この他にも、
●新北市移民署に比較的近く、バスに乗れればアクセスもなかなかいいこと(タクシーに乗っても近い)
●総合病院の「亞東醫院」があり、MRTの「亞東醫院」駅から地下直結していてアクセスがよく、雨の日でも傘いらず
という便利なところがとても気に入っています。
このように、板橋駅の周辺に住めば、板橋区内(+付近2キロ圏内)で生活に必要なほとんどのことが完結します。特に出不精のズボラさんにはピッタリなエリアです。
デメリット
MRT板南線は激混み
MRT板南線は朝晩通勤ラッシュがあります。下手な東京の路線よりも混んでいると思います。東京の電車(コロナ前)に例えると、中央線や銀座線ほどは混みませんが、丸ノ内線よりは確実に人の密度が高いです。
いつも朝7時台に板南線府中駅を利用していますが、南港行きは、新埔駅のあたりから結構ぎゅうぎゅうになります。MRT通勤で電車が混むのがイヤな方にはおすすめできません。
でも混んでるせいなのか板橋人の性格なのかわかりませんが、降りるときはっきり大きめの声で「通してください!」という人が多いです。今まで住んでいたエリアの路線だと、何も言わずに押されることの方が多かったです。人によると思いますが、私ははっきり言われた方がわかりやすくて気分がいいです。
信号待ちが長い
板橋区の信号は結構長く待たなければならないところが多いです。他のまちだと45秒くらいでも「ちょっと長いなぁ…」と感じますが、板橋区だと90秒待ちが当たり前です。これが待てない人にはおすすめできません。
チェーン店多すぎ
やよい軒、グラッチェ(すかいらーくグループ)、サイゼリヤ、大戸屋などなど、たくさんの日系レストランがあるのはうれしいのですが、他にもマクドナルドやモスバーガー、ケンタッキーなどなど、チェーン店が多すぎて、駅前の感じがどこも同じような雰囲気になっていてつまらないという見方もあります。
例えば板橋駅から北と南にそれぞれ一駅の「新埔」駅と「府中」駅の周辺はだいたい似たような感じで、あまり特徴がありません。よく探せば、個人のオーナーが経営している、特徴のあるお店もあるのですが…。
民進党支持者は肩身がせまい?
台湾の2大政党といえば国民党と民進党ですが、板橋区は国民党支持者が多いエリアなので、選挙シーズンにはよく国民党の選挙本部がデカデカと設置されていたり、同党の候補者が演説に来たりすることが多いです。
私は居留証を持っているだけで、台湾国籍はなく選挙権はもちろんないのですが、夫が民進党支持者なので、外でうかつに政治の話をしないように気をつけています。台湾は日本よりも自国の政治に興味を持っている人が非常に多いので、外で政治の話題を出すと小競り合いなどにも発展することもあり、注意が必要です。
便利すぎて出不精になりがち
台北駅にあるものは板橋駅にも大抵揃っているので、大して遠出しなくてもいろんなものが手に入ってしまい、意識していないと気づけば休日板橋区外に一歩も出なかったということが起こります。いいことなんだか悪いことなんだか…。とにかくとても便利なことには間違いないです。
家賃相場はどれくらい?
家賃は新北市他の区に比べるとちょっと高いかもしれません。安くはありません。
例えば私と夫で住むために探したワンルームあるいは1Kの部屋は、三重ではだいたい13,000~15,000台湾元くらいで見つかりましたが、板橋だと16,000台湾元~くらいが普通でした。(2019年年末時点)
ちなみに私たちの部屋は「15坪」、エレベーター付きで1,5000元(特価でした)です。「15坪」をそのまま平米に変換すると50平米くらいになりますが、実際はそんなに広くはありません。おそらく共有スペースも全て込みでこのように表示されているのだと思います。実際に入居している部屋の感じだと25〜30平米いかないくらいといったところです。私も夫もあまり身体が大きくないので、2人で住むには十分な広さです。
三重から板橋に引っ越してきた理由
引っ越しの時板橋区に求めていたのは治安・安心感です。
私たちは板橋区に来る前は三重区に住んでいました。家賃は三重の方が安かったし、部屋の内装も、三重区の方がキレイなところが多かったです。三重在住の会社のお姉さまに引っ越したことを話したら「板橋なんて高いわよ!三重に帰ってこない?」と言われました。
三重区の家賃は、同じく台北市に近い新北エリアとしては安いんです。住んでいたところ以外にも何軒か内見したことがありますが、三重区の部屋は外はボロボロでも中はキレイにリフォームされているアパートが多くて、中のクオリティは本当に高いです。部屋の中の生活環境を優先させたいなら、三重はイチオシです!
三重区の家賃は確かに安いのですが、安いのには理由があります。主なところはやはり治安があまりよくないからだと思われます。それでも、そこに住んでいたからといって直接私たちの身に何か起きたわけではなく、日本人の友人でも気に入って住んでいる人も何人かいます。
私と夫が1年間住んでみて実際に身近に起きたことは、
・路上での殴り合いのケンカに二度ほど遭遇した
・警察の取り締まりに逆ギレして大声で警官に罵詈雑言を浴びせ続けるおばちゃんを見かけた
・隣の部屋で度々暴力的なケンカが起きた(大家さんに通報して解決しました)
・毎晩のように暴走バイクとパトカーのサイレンの音が鳴り響く
・お寺の活動が多い(祭りの神輿のようなものです。お寺関係はそっち系の方も結構いるとかいないとか)
小吃店の店主はほとんどの人が人懐っこく優しかったです。「下町気質」といえばしっくりくるのでしょうか。ちょっとおめかしして外に出たら、出た瞬間、檳榔を噛み噛みした近所のおじさん(面識なし)に「水呦~(綺麗じゃ〜ん)」と声をかけられる、というようなことも日常茶飯事でした。人情味あふれるとも言えるかもしれません。三重出身の同僚に「引っ越した」と言ったら、「どうして引っ越しちゃったの?寂しい…」と言われました。
三重…おもしろすぎる…。こうしてみると三重の方が見どころがあるようにさえ思えてきました。
※ただし板橋が安全かというとそうでもなく、様々な事件や事故が起こっています。
それでも、少なくとも麻薬関連の事件や暴走族は三重にいたときよりずっと少ない印象です。
世界のどこへ言っても100%完璧なユートピアはないと思います。どこへ行ってもいいところと悪いところがあり、何を優先するかは人それぞれです。
まとめ
以上、台湾・板橋区に住むメリット・デメリットでした。
今まで台北市内にしか住んだことがない/泊まったことがない方も、次回は板橋区を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
地図
おわり
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