ゼロからの中国語
こんにちは、エッグです。
私は数年前、中国語力ほぼゼロの状態で台湾に来たのですが、そこから、今は中国語を使って仕事をするまでに成長しました。今日は、台湾にやってきてからの中国語の勉強方法のうち、言語交換ーーランゲージエクスチェンジをどんな風にしてきたのかについて、シェアしたいと思います。
今の自分の中国語力に関しては、決してネイティブレベルではありませんが、会議で日本語-中国語の通訳をしたり、文書の翻訳をしたりしています。会社で仕事の話をしているときは、新商品の名前以外は何を話しているかほとんど理解でき、自分の意見も言えます。
よく初対面の人に「中国語はどうやって勉強したの?留学してたの?」と聞かれます。
学校に行っていたこともありますが、ほとんどは台湾人の友人や同僚に教えてもらったことが多かったと感じています。今日はその中でも、友人とやっていた言語交換についてお話したいと思います。
※この記事は以前別のブログで書いた記事の再編集版となります。
カウチサーフィン/友人の紹介で言語学習のパートナーが見つかる
台湾で仕事を始めたときは、高雄で生活をしていました。当初は、夜間あるいは週末中国語学校に通おうと思っていたのですが、高雄の名門・文藻大学のアクセスがとにかく悪い…。
慣れない生活で毎日疲れていたので、語学学校探しもダラダラやっていました。
そんなとき、「現地の友達を作りたい」と、ランゲージエクスチェンジをネットで探し、参加してみました。週一回、高雄市の中央公園で開かれている集まりなのですが、当時は毎回20〜30人程度の台湾人と外国人が集まっていました。そこで台湾人の参加者に「通いやすい語学学校を探している」と話したところ、目からウロコの提案をされました。
友人: どうして学校にこだわるの?中国語勉強したいなら、
言語交換(=ランゲージエクスチェンジ)しなさいよ。
台湾には日本に興味持ってる人いっぱいいるんだから。月謝タダよ!
彼女は高雄で英語の先生をしているのですが、言語学習マニアで、フランス語にも興味があり、個人的にこうした集まりに参加してはフランス語スピーカーを探し、言語交換して語学力を伸ばしているんです。
彼女が提案するパートナーの探し方は、
◆旅行や留学、趣味など、目的はどうあれ、冷やかしじゃなく本当に日本語を勉強したい人を探すこと。
◆毎回テキストを使用して勉強すること。
◆一対一でカフェやファストフード店で時間を決めて勉強すること。
◆言語交換のパートナーは複数作ること。
中には日本人と出会いたいだけの台湾人もいますので、テキストを必ず使ってそれを進めていく、というのは具体的で良いです。
それから、ランゲージ・エクスチェンジのグループは台湾にいくつもあるのですが、話が上手な人がずっと話しがちですので、一対一だと本当に自分が練習/知りたい部分を掘り下げられます。
それから、言語交換のパートナーと会うのはそれぞれだいたい1週間に一度が多かったですが、複数いると学校に通っているか、それ以上の頻度で勉強することになります。
相手や自分に急用ができたときも、もしパートナーが一人しかいなければ、勉強会が二週間に一度などに激減してしまいますが、複数いればそこまで空白の時間を開けずに済みます。
相手がいるということで、動機づけも強くなります。私の場合怠け癖があるので、ただ学校に通っていただけでは予習・復習はそこまで積極的にしなかったんじゃないかと思います。一方で、言語交換ならば「〇〇さんと約束している」、という気持ちが働きます。すると、「じゃあ当日こんなことを聞きたい」、という風に、あらかじめ質問リストを作ったり、予習・復習も自然とするようになりました。
言語交換のメリット
◆学費がかからない
カフェなどの場所代や、使っているテキスト以外のお金は基本的にかかりません。
◆生きた表現が学べる
いろんな年代や性別の人と勉強すると、どういう属性の人がどんな言葉遣いをするのか勉強できてとても楽しいです。
実際に自分が使いやすい表現はどれなのか選部こともできますね。
実際にマンツーマンで言語交換したことがある相手は、
大学生(20代前半・男性)、英語の先生(女性・20代後半)、旅行業(女性・30代)、弁護士(男性・40代半ば)、弁護士(女性・40代前半)などの方々です。友達がさらに友達を紹介してくれたこともあり、当初はパートナーは2人くらいだったのですが、どんどん増えていきました。
そして4~5人のパートナーとの言語交換の日々が、約4ヶ月続きました。
どうして4ヶ月間で終わってしまうのかというと、当日働いていた高雄の会社を突然クビになってしまったからです。(突然のクビは台湾あるあるです!)
その話は別の機会にするとして、言語交換のデメリットを考えてみましょう。
言語交換のデメリット
◆教えてもらっているのは”正式な”中国語ではないかもしれない。
ネイティブスピーカーに教えてもらっているので、自然な表現であることは間違い無いと思います。
でも、たとえば日本語のネイティブスピーカーでも、「ら」抜き言葉があったり、敬語が完璧でなかったりということはあります。
言語交換で教えてもらう中国語が本当に正式な中国語かどうか保証は得られませんし、専門家でない限り、自分が教えている日本語もこれが「言語学的に正しい」ということは言い切れません。
もしそういう保証が必要な人は、やはり語学学校に行く/語学学校と言語交換を平行させる、というやり方をおすすめします。
◆急用などで会えなくなっても、埋め合わせをしてあげられる/してもらえるとは限らない。
言語交換で相手に母国語を教えるのは仕事ではありませんので、埋め合わせのシステムもありません。
もし会えなくなってしまった場合は、その遅れを自分の力でカバーしなければなりません。
◆自然消滅/やむを得ず終了
先程私が突然クビになってしまったとお話しましたが、その次に見つけた仕事は遠方でしたので、引っ越すことになり、言語交換が続けられなくなってしまいました。こうした引っ越しという理由の他にも、台湾人パートナーがだんだん疲れてきて、勉強会がただのお茶会になっていくケースが多かったです。
逆にすごくやる気のある子は、日本への就職が決まり、東京に引っ越してしまいました。
◆変態に注意
言語交換をしたいと言って反応してくる人たちの中には、単に日本人と出会いたいだけの人もいます。
ただそういう人たちは「テキストを必ず使ってお互い教え合う」ということを伝えれば、大概は手を引くと思います。
高雄は台北よりももっと世界が狭かったこともあり、共通の友人が複数いて、もしおかしな人がいれば割とすぐに見分けが付きました。
ただ、台北は、高雄より人口が多いので、その分匿名性も高くなります。
実際に台北のランゲージエクスチェンジのグループに参加したとき、そんなに必要性はない場面で異様に握手を求めて来たり、自分の社会的地位の高さをアピールしてくる人がいました。
Facebookの、台北のランゲージエクスチェンジグループのページで言語交換のパートナーを募集してみたこともあったのですが、返信をくれた人の中に「台湾大学卒業で、東京に不動産を持っている」という、言語学習となんの関係もないことを何度も送ってくる人もいました。
まったく興味がないので放置したところ、数ヶ月したら連絡が来なくなりました。
誤解しないでほしいのは、高雄にいい人が多くて台北に変人が多いという意味ではありません(笑)
どこへ行っても100%いい人たちばかりではないので、パートナー探しをするときはぜひ気をつけましょう。
まとめ
言語学習は、才能やセンスの有り無しよりも、自分に合っている方法を見つけられるかどうかがすごく大事だと思っています。みなさんもぜひ自分に合った方法やテキストを見つけて、楽しく中国語を身につけていただけるといいなと思います。
他にもこんな方法がよかったというお話があればぜひシェアしてもらえるとうれしいです。それではまた!
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