バービー台湾工場の思い出資料館- 華麗な衣装展示室@泰山区

おでかけ(台湾)

こんにちは、たまごです。

先日台湾の板橋435という美術展示を行っているエリアで、泰山のボランティアさんが作ったバービー人形の展示を見たのですが、みなさんの作った衣装がどれもとても素敵でかわいかったんです。

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ということで、本場(?)の泰山 〜 泰山娃娃產業文化館という施設 〜 では一体どんな展示があるのか、見てみたくなって、行ってきました!

施設の概要

この施設は、台湾新北市泰山区の産業文化施設の中に入っています。2004年に泰山区のバービー人形製造業の歴史と文化を残すため作られ、ボランティアさんの協力で運営されています。

一見お役所みたいな建物…というか、まさにお役所なので、あらかじめ知っていなければ、中にあんなにたくさんのバービーがいるとは思いもよらないと思います。

エレベーターで4階に上がるとバービーワールドの始まりです。

マテル(Mattel)社の台湾OEM工場

台湾泰山にマテルのOEM工場が作られたのは今から約40年前となります。その後製造拠点が中国大陸に移されてしまいます。

しかし、1987年の撤退までの数年間の思い出を懐かしむ人は多く、泰山区でもこのように文化として大切に保管しています。

当時、バービーの身体や毛髪部分が組み立て前の状態でマテルから入ってきて、台湾で衣装を作り、植毛をして完成品に仕上げ、出荷していたそうです。バービー本体以外の工程はほとんどすべて今の泰山区で行われていたことになります。


現在の泰山区の施設は、あくまで歴史を伝え、バービー人形文化を残すのが目的の施設なので、物販は一切なく、入場料ももちろん無料です。

私たちが訪問したときは3~4人のスタッフさん(マダム)がいましたが、彼女たちは完全なボランティアで、「お給料はゼロ♡」ということでした。(ボランティアさんはみんなとても楽しそうです。)

俗っぽい私は、「買いたい人は絶対いるし、売ればお金になるのに…」と思ってしまいますが、完全なる無料の施設です。


◆Mattelの歴史(英語)◆

History | Mattel, Inc.
Mattel is celebrating its 75th anniversary in 2020, and our mission to inspire, entertain and develop children through p...

マテル社とは、アメリカで1945年に創業されたおもちゃの会社です。(第二次世界大戦で日本に勝利した年ですね…) Mattelという社名は創業者夫婦と友人の頭文字をとってつけられました。

バービー人形は、創業者が、娘さんが紙製のお人形で遊んでいるのを見て、「これが立体的な人形だったら、たくさんの少女たちの心をつかめるかも」と思ったことから始まったそう。狙い通り大ヒットし、その後世界中で販売されるようになりました。

あの有名なカードゲーム、UNOなどもマテル社の商品です。

展示室へ

さて、建物4階のエレベーターを降りると、すぐ正面に受け付けがあります。

受け付けの左右に既にバービーが何体か展示されているのが見えます。

受け付けは、ガラスの小窓が付いた、お役所みたいな設計です。(伝わるかな?)小窓のそばで、名前と電話番号を記入します。これはコロナウイルス予防対策です。参観者たちの代表者のみでなく、入場者全員の名前と電話番号を書きます。

その後、展示室用のスリッパに履き替えますので、サンダルなどで素足でおでかけの方はソックスを持参することをおすすめします。

いよいよ入場です。

ボランティアさんの手が空いていたせいか、入場から退場まで、熱心なボランティアさんの解説付きでの見学となりました。

ショッキングな出来事

ところが、現地でショッキングな出来事が私を待ち構えていたのです…!何がショッキングだったかというと、なんと写真撮影が全面NGだったんです!

展示室外側の受け付け左右の部分の展示も、一切写真撮影は禁止でした。過去に参観した方がネットに写真をアップしているので、その後できた決まりなのかもしれません。禁止にしている目的は、作品の保護のためだそうです。参観される場合はご注意ください。

ということで、このページでは、人形に関しては、板橋435アートゾーンの企画展で展示されていた、ボランティアさん製作のバービー(衣装)を載せたいと思います。

▲板橋435の展示室いっぱいに飾られたバービー。泰山の展示室も広くはないのですが、この約4倍のバービーが展示されています。

なぜ板橋435では撮影okだったかというと、実はボランティアさん、バービー衣装を2体分ずつ製作していたんだそうです。つまり、当日展示されていたのは、「レプリカ」ということになります。徹底していますね。

◆泰山區娃娃產業文化館 公式URLの展示写真◆

写真はページのずーーっと下の方なので、スクロールして見てください。

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▼こちらには客家の民族衣装などを載せています。ヘアアクセサリーから履き物まで、デザインがそれぞれ違っていて、とてもかわいいです。

展示室の様子 – 当時の人形

入場するとすぐに、当時、今の泰山区にマテルの工場があったことを紹介する写真などの展示があります。マテル工場勤務の方々は高給取りだったそうで、みんな熱心に働いていたそうです。

よく見ると、ボランティアガイドさんとそっくりな方が当時の写真に写っているんですよね!今度行ったら聞いてみよう…。もしかして今のボランティアさんの中には当時の社員さんもけっこういらっしゃるのかもしれませんね。

工場が解散になってしまったあと、3000人もの社員さんが退職となってしまいましたが、たくさんの元社員さんが聯合會(当時をしのぶ会のような集まり)を結成して当時を懐かしむ活動を行ったそうです。

この歴史コーナーには当時販売されていたバービーが展示されています。当時は台湾ドルは米ドルに対して今よりもずっと弱く、台湾人の皆さんには手が届かないおもちゃだったそうです。

展示室の様子 – 寄贈品

ここはバービーの展示室ですが、関係者からの寄贈でバレリーナのお人形や日本の和服の人形、マトリョーシカなどもあります。数は少ないですが、当時のタカラとマテル協力のもと作られていたジェニー人形や、ブライズ(Blythe)人形もありました。

ボランティアさんが解説してくれたのですが、バービーは、表情も衣装も大人っぽいものが多い反面、ジェニーちゃんはお目々が大きく「かわいい」顔つきで、学校の制服を着ていたりして、ちょっと子どもっぽさが目立ちます。アメリカと日本で、求められる女の子像がこんなにも違ったんですね。おもしろいです。いろいろなお人形に興味のある方はこちらもじっくりご覧ください。

展示室の様子 – ボランティアさんの作品

中盤から後半はボランティアさんの作品が中心となります。

ボランティアさんというのは、こちらの会館に今も定期的に集まって、バービー衣装作りの勉強会を開いたり、その後お家で自主的に衣装を作っている方々のことです。

展示内容は、台湾原住民の衣装・清代の衣装(清宮服飾)・明鄭時代の衣装(明鄭服飾)・ウエディングドレスなどとなっています。

撮影NGなので写真はないのですが、台南のおじいちゃんが作った白いドレスが最高にセクシーで圧巻でした。センスと情熱が伝わってきます。

ボランティアさんたちの作品はときどき入れ替えがあるそうです。次回は11月ということなので、また少し経ったら行ってみたいです。

公園がかわいくて癒やされる

産業文化館の外の部分は公園になっています。奥の方に遊具があってお子さんが遊んでいましたが、一番の特徴はかわいらしいパンダのオブジェです。

台湾にあるオブジェってマンガっぽいものが多かったりするんですけど、これはちょっと本物っぽくて、しかもかわいいです。インスタ映えしてしまうかも?

当日は天気も良くて、近所の方々が途切れることなくお散歩に来ていました。

ほのぼのとしていて、特に何をするでもなくボーッとしているのが心地よい感じの公園です。

まとめ

以上、泰山区にあるバービー展示室のご紹介でした。

ボランティアのみなさんのバービー愛が溢れる素敵な場所でした。ボランティア製作者さんの作品も、そこまでしなくていいような部分もこだわりを持って細かーく精巧に作り込んでいるのがすごかったです。

ドール・服飾・裁縫・手芸好きの方や、その他ご興味を持って頂いた方には、ぜひ実物を見に行ってみてほしいです。

施設情報

名前: 泰山區娃娃產業文化館

所在地: 新北市泰山區楓江路26巷26號4樓

アクセス: 10、616、637、638、801、838、918、公西-北門、板橋-八里、五股-臺北、長庚-樹林のいずれかのバスで「泰山郵局」「泰山分駐所」もしくは「下泰山巖站」で下車、徒歩5分。

電話: +886 (0)2-85311406 内線: 101-103

開館時間:火〜日曜日: 9:30~17:00   

休館日: 毎週月曜日 & 台湾の国民の休日

入場料: 無料

※個人の方は予約不要。

※団体の場合は要予約。

URL:

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地図:

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